研究日誌(2023/9/4)『精神科診断に代わるアプローチ PTMF』等を読んで

■『マインド・フィクサー精神疾患の原因はどこにあるのか?』(アン・ハリントン、松本 俊彦/監訳、金剛出版、2022 )を読む。

1963年から始まったアメリカの脱施設化について‥‥

「だが脱施設化による地域が進むと、精神保健・医療システムは患者に対処する能力をもはや失ったように見えた。”州立病院を閉鎖したことで、「責任の所在が地域社会に戻ったわけではないと思います。親に責任が押し付けられたのです!"[123]、”私たちが死んだら、子どもたちはどうなるのでしょうか”[124]、といった、システムの責任放棄やそのリスクの高さを指摘する声が聞かれた。」(p.178)

■『精神科診断に代わるアプローチ PTMF』M.ボイル・L.ジョンストン、北大路書房、2023)より。

「例えば、米国の国立メンタルヘルス研究所(国立精神生成研究所)の元所長であるスティーブン・ハイマン博士は、DSM-5を「完全に間違った、純然たる科学的悪夢」(Belluck & Carey 2013に引用)と表現しています。」(p.11)

「アンチ・スティグマ・キャンペーンでよく使われるスローガンには、「精神疾患は、他の疾患と同じです」というものもあります。/このようなことを言われると、精神科診断と医学的診断が同じプロセスであり、同じ目標と結果があるような印象を受けます。」(p.12)